ベテラン塾講師が教える!成績を伸ばす方法【英語編】

英語教育の早期化が進み、小学校から英語の授業が行われています。

義務教育で学び始める子どもだけではなく、塾や習い事などに通って、いち早く英語を学ぶ子どもも増えています。

そうなると、中学入学以降に本格化する「英語」の授業で、周囲に大きく差をつける子どもがでてきます。そこで、差をつける子どももいれば、英語に親しんできた子どもたちを目の当たりにして、気後れしてしまう子どももいるでしょう。

また中学生においては「英語の成績が上がらない…」と悩んでいる生徒さんもいるでしょう。

これから受験に向かっていくことを考えれば、得意・不得意関係なく、全ての科目で点数が取れた方がいいのは間違いありません。得意な科目はより点数が取れるように、苦手な科目は「何が、なぜ苦手なのか」しっかり理解して、苦手な要素を克服しながら、点数が取れるように学習していくことが大切です。

今回は、学習塾の講師として多くの生徒さんの学習を指導してきた立場から「英語の成績が上がらない…」「英語のテストの点数が取れるようになるには?」と悩んでいる生徒さん、ご両親の方へ、解決の糸口になるようなポイントを解説していきたいと思います。

英語の成績が上がらない理由はなぜなのか?

【ポイント1】日本語と英語の違いを理解していない

まずは英語と日本語をしっかりと区別しているかどうかが最初の関門です。

英語を勉強する前に、まず英語を理解することから始めましょう。

英語も日本語も同じ言語という点に変わりはありませんが、2つの言語には決定的な違いがあります。

それは語順です。英語と日本語では語順が全く違います。

日本語は<主語→目的語→動詞>の順番で成り立っており、いわゆるSOV型と言われる語順です。

例えば「私は(主語)野球を(目的語)する(動詞)」といった具合です。

一方、英語は<主語→動詞→目的語>の順番です。

いわゆるSVO型です。例えば「I play baseball.」となります。

まずはこの英語と日本語の語順の違いをしっかりと理解することが重要です。

この語順の違いを意識するかしないかで、この後の英語学習に大きく影響します。

【ポイント2】重要な単語と文だけ丸暗記している

教科書に出てくる重要な単語と文だけ丸暗記するという勉強法です。

子どもたちがこの勉強法を実践しているのも無理はありません。学校の先生がココが重要だからココを覚えるようにと指導すれば、子どもは素直にそこだけ覚えようとします。

確かに重要な単語や重要な文を覚えるのは良いのですが、日本人はその重要な単語や文をそのまま丸暗記しようとするのです。

覚えるべきなのは重要な単語や文の用法や使い方なのに、丸暗記してしまって応用が利かずに終わってしまいます。

英語の成績を上げるための重要なポイント

【ポイント1】英単語を覚える

まずは英単語を覚える事です。

学習指導要領では、中学3年生までに約2,000~2,500語を覚えなければならないと定められています。

つまり、中学の英語の問題を解くためには2,000~2,500語の単語の意味を知っておくべきで、単語を知らないとそもそも文章が読めない、ということになってしまいます。

また、英単語を覚えるために必要なのは「繰り返す」こと。

例えば単語帳の各ページに単語が10個ずつ書かれていたら、1回目で5つ、2回目で3つ、3回目で残りの2つを覚える、といった具合に同じところを何度も読んで、徐々に単語を覚えていきましょう。

1回で完璧に覚えることは不可能なので、何度も繰り返すことが大切です。

【ポイント2】文法を覚える

文法は文章の土台です。文法を理解していなければ、長文問題は解くことはむずかしいでしょう。

SVOやSVCなどの5文型、分詞構文や関係代名詞など文法はしっかり基礎から学ぶ事で周りと差がつき、テストの点数につながります。

ある程度理解したら問題演習をし、実践しましょう。
スポーツでも同じですが「知っている」と「できる」の間には大きな壁があります。

理解したつもりでも、実際に問題が解けないと意味がありません。

ただし、複数の問題集をこなしても、できる問題ばかり解いて出来ない問題をそのままにしてしまうことが多いので、1冊の問題集を完璧と言えるまでやりこむのが正しい文法の勉強法です。

開成ゼミナールの「英語の成績が上がる学習メソッド」

英語の学習は理科や社会の単元別学習とは異なり、積み上げていく必要があります。

どうしてもテスト前には暗記型の即効性のある科目を学習しがちになるため、英語は日々の授業や学習できちんと定着を図っていかねばなりません。

英語の得点が伸び悩んでいる場合は、慣れていないのか、基礎の徹底がなされていないのかのどちらであるかを見極めましょう。

基礎の徹底が必要な場合は、理解ができなくなった部分まで戻り、再度、積み上げを行ってください。わからなくなった分岐を把握し、早め早めに対処していくことが重要です。

英語が苦手ではないのに、得点が伸び悩んでいる場合は、どの分野でつまずいているのか、つまり、リスニング、単語、連語、文法、長文読解力、英作文のどの分野での得点率が低いのかを分析し、弱点補強に努めてください。その後は実践練習あるのみです。

大学入試改革に連動したリスニングテスト問題の難化に対応する学習は必須です。時間をかけて耳を慣らすこと、台本を活用することが大切です。難しいフレーズは自分がスピーキングできれば、聞き取れやすくなるので、音読を繰り返すのも1つの手段です。

単語・連語は公立高校入試レベルの範囲は絞り込まれますが、さらに範囲を絞り込むことができる教師による取捨選択は受験生の負担を軽減することが可能です。傾向なども把握していれば、さらに密度の高い指導が期待できます。

文法においては、基礎が徹底されたのであれば、リスニング、長文、英作文の学習と連動して、スパイラル式に力をつけていきましょう。どの単元が頻出なのか、難易度はどうなのかを意識した学習も効果的です。

長文読解が課題の場合は、短い文章、5行くらいからでもいいので、全文訳を始めることが効果的です。自分が思った以上に読めていないこと、曖昧に読んでいたことがなどが浮き彫りになります。

英作文は練習量が必要です。ただ、やみくもに進むのではなく、題材の選択、文法の選択、パターン化の練習など、テクニックも必要となる分野です。問題のレベル、入試の傾向から推測して学習することは大きな無駄を把握することにつながります。

英語は安心で、得点も安定することができれば、他の教科の学習に十分に時間をかけることができます。英語の早期学習は非常に有効です。英語を得意科目にすることも入試における必勝パターンの1つでもあります。

みなさんの英語力が上がることを願っています。

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