ベテラン塾講師が教える!成績を伸ばす方法【社会編】
はじめに
「社会の成績が上がらない…」と悩んでいる生徒さんもいるかと思います。なぜ成績が上がらないのか、その理由は、それぞれあると思います。
人間誰しも「得意なもの」「苦手なもの」を持っています。学校で学ぶ教科においても「得意な科目」「苦手な科目」があっても、それは決しておかしいことではありません。
ただ、これから受験に向かっていくことを考えれば、得意・不得意関係なく、全ての科目で点数が取れた方がいいのは間違いありません。得意な科目はより点数が取れるように、苦手な科目は「何が、なぜ苦手なのか」自身でまずしっかり理解して、苦手な要素を克服しながら、点数が取れるように学習していく方が良いですし、そうするべきだと思います。
今回は、学習塾の講師として多くの生徒さんの学習を指導してきた立場から「社会の成績が上がらない…」「社会のテストの点数が取れるようになるには?」と悩んでいる生徒さん、ご家族の方へ、解決の糸口になるようなポイントを解説していきたいと思います。
社会の成績が上がらない理由はなぜなのか?
【ポイント】暗記に対する苦手意識から、社会の勉強を後回しにする傾向が見られる
今まで数多くの生徒さんを指導してきましたが、社会が苦手な生徒さんは、まず『暗記』に対する苦手意識が高いようです。そのため他の教科に時間を割いて、社会の勉強を後回しにしている傾向があります。社会という教科は、一つ一つの重要語句を覚えこみ、その内容を理解していかなければ点数に結びつきません。とにかくコツコツと地道に学習していく必要があります。
また,重要語句をひねり出す訓練をしていかねばならないため,自己テストをしていかねばなりません。そのためには,日ごろから書いて覚えていく訓練をやらねばなりません。面倒くさいと思わずに一つ一つの知識を知ることを楽しみながら勉強できるようになるといいですね。
社会の成績を上げるための重要なポイント
【ポイント】一つのキーワードからより多くの関連語句を捻り出せる力が重要
社会の成績を上げるためには、重要語句を覚えていく際に、できる限り多くのキーワードを関連付けることが大事です。例えば「卑弥呼」というワードを聞いて何を連想しますか?「女王」「邪馬台国」だけでは問題が解けないことがあります。他にも「魏志倭人伝」「弥生時代」「3世紀(239年)」などが連想できれば、より難しい問題でも対応しやすくなります。(難しい問題になればなるほどキーワードが減ったりして気づきにくくなります)
開成ゼミナールでの社会の間違い直しでは、『説明(問題)1回、答え3回』が基本となります。答えは3回書くことで重要語句をひねり出せるようにして、その重要語句の説明を書くことで、キーワードと重要語句がリンクするようになります。
社会の成績が上がる学習法
【ポイント】暗記だけでなく、資料分析の能力を高めていくことで総合的な学力向上を
前述のとおり、社会は重要語句をひねり出す訓練が必要です。そのため、自己テストを繰り返すことが成績向上の近道になります。
しかし、近年の熊本県の入試状況を見てみると、単純な暗記で点数がとれる時代ではなくなりました。その最たるものが、資料分析問題です。地図やグラフ、表、図など多くの資料を提示し、その資料からどこがポイントであるかを見つけ、解答へと繋げていく。この訓練が必要になります。
そのためには、まずは知識量を増やすことです。多くの重要語句をまずは内容を踏まえて覚えていくことが第一歩となります。それから資料分析の経験を積んでいきます。さまざまな資料のポイントは基礎が入っていないと気づけないことが多いです。基礎知識を入れてから入試レベルの問題演習をしていくことで強くなっていきます。
開成ゼミナールの社会の学習メソッド
【ポイント】まずインプット&アウトプットの繰り返しで基礎知識を固め、総合問題や入試レベルの演習で社会の学習内容を定着
開成ゼミナールの社会の学習メソッド第1弾は、インプットとアウトプットの繰り返しからです。夏が終わるまでに中1・中2までの基礎知識を入れ込みます。塾生には、平常授業から中3内容と並行して、中1・中2の基礎知識も入れていく訓練をしています。夏期講習でさらに反復をすることで、学力定着を図っていきます。
第2弾として、夏期講習では基礎知識も入れていきながら、それをどのように利用するのかを学びます。総合問題レベルでどのような利用がされるかを経験していきます。
第3弾として、講習後からの中3内容の先取りと復習を同時進行していきながら、年内中に中3内容の定着を図ります。
第4弾は、年明けからの総合演習となります。徹底した入試レベルの演習をしていくことで、知識を知恵に変えていけるように完成させていきます。
社会の成績を上げるためにご家族が協力できること
【ポイント】暗記が苦手な生徒さんにはぜひ励ましを。社会に興味が持てるような書籍が家にあると自発的な取り組みにつながる場合も。
社会はある程度勉強して、知識を積み上げてからでないと結果が出始めません。特に今まで暗記科目の勉強をあまり経験してない生徒さんにとっては、地道な勉強を続けていくこと自体がつらい修行のようなものになります。
ご家族の方は、ぜひお子様を励ましてください。くじけそうになることもあると思います。そのときに、ご家族の方の励ましで、再び大きな一歩を踏み出せると思います。
また、社会に興味を持てると取り組みもより自発的になります。そのため,興味を引くような本(世界遺産、歴史マンガなど)が身近にあると、少し興味が湧いたときに手に取って見ていく時があるかもしれません。
今回のまとめ
かくいう私も中学生の時は、正直あまり社会は好きな教科ではありませんでした。数学や英語の方が基本知識を入れてからの応用がしやすかったからです。しかし、社会は知識を入れていけばいくほど、深く問題が解けるようになるため、成績が安定していきます。くじけずやり続けることが重要になります。
部活動や習い事をしてきた生徒さんならば、最初は何も出来ず、基礎を続けたことで、少しずつできるようになり、そこから楽しくなってきて、伸びていったはずです。勉強もスポーツや芸術などと根っこの部分は同じです。まずは学びからです。
「学ぶ」は「まねぶ」から転じたと言われるそうです。すなわち、最初は「真似をする」からです。教科書やテキストからだけでなく、身近にいる友人からも「学ぶ=まねる」ことが多くあるはずです。それをこの開成ゼミナールで一緒にやっていけるといいですね。