春からスタートダッシュを成功させよう!新学年からの学習ポイントを解説
はじめに
春らしい暖かな日が多くなってきました。春といえば新年度です。4月になれば学生の皆さんは、それぞれ一つ上の学年に進級することになります。新学年、新学期に期待や不安もあることでしょう。
今回は新しい学年に進むに当たり、事前にやっておくべき事や新学年での学習の取り組み方のポイントなどについて触れていきます。備えをしっかりしておけば、新しい学年でスタートダッシュを決めることも可能です。新年度、心も新たに頑張っていきましょう!
新学年を迎える前にやっておくこと
学年末から春休みの期間、つまり新学年を迎える前の時期に、時間を有効活用して是非頑張ってほしいことが2つあります。一つは「得意な教科や分野を伸ばすこと」もう一つは「弱点を克服すること」です。
学習内容をしっかり頭に入れるためには、高いモチベーションを保つ事が重要です。もし一生懸命勉強したとして、その内容が分からないところばかりだったとしたら、モチベーションは上がらず、先に進まないものです。
やる気を維持するためのコツとして、まずは得意な分野から始め、調子が出てきたら苦手な部分の強化を図り、ペースが落ちてきたらまた得意分野へ、そのあと苦手分野へ・・・と交互に学習すると効果的です。「数学の図形なら誰にも負けない!」「理科の電流の問題は大好き!」「歴史の戦国時代から江戸時代までを何とか克服したい!」などの目標と計画を立て,前進してほしいと思います。
それでは、学年別に新学期を迎えるにあたってのポイントを解説していきたいと思います。
小学校6年生から中学校1年生に上がる時のポイント
小学校6年生から中学校1年生に上がるときに一番重要なポイントは「学習の取り組み方と学習習慣の確立」です。中学校の授業の内容は、小学校の授業より更に広く深いものになります。まずは一つ一つの学習内容に対して丁寧に取り組んでいく意識を持ちましょう。
しっかり教科書を読み、先生の話を聞き、ノートを取り、復習を行い、問題に挑む。この様なきちんとした学習習慣をこの段階で身に付けておけば、どの科目の学習においても恐れることは何もありません。
基本として、すべての学習に必要となる読解力の強化に努めましょう。方法は至ってシンプルですが、とにかく活字を「読む」「読む」「読む」これに尽きます。文の意味を客観的に理解し、段落の要約を心がけましょう。段落毎の内容に題をつけるトレーニングを繰り返し行うと、驚くほど力が付いてきます。
算数をしっかりと身に付けておくことは、中学数学においてとても有利です。基礎的な思考力、計算力、図形把握能力の強化を意識して、学習に励みましょう。
また理科・社会は内容的にそのまま高校入試に通ずるところが多くあります。理解力や暗記力の強化も重要ですが、まず理科・社会を好きになる、苦手意識を無くすことが、非常に重要といえるでしょう。
加えて英語の学習時間が取れるのであれば、基礎英単語を50~100語覚えておくと役に立ちます。
中学校1年生から中学校2年生に上がる時のポイント
中学校最初の1年間を過ごして、勉強何らかのつまずきを感じた生徒さんも多いかと思います。勉強につまずいたときの鉄則は、わからない部分までもどってやり直すことです。
まずはどこが分からないのかをきちんと把握するところから始め、どの程度リカバリーに時間が掛かるのかを算段し、学習の計画を立案してみましょう。計画性が大切です。
「今まで深く考えなくても出来ていたのに、中々得点できなくなる」というパターンが、この時期あたりから多くなります。感覚や慣れで対応できていることは素晴らしいことといえるのでしょうが、基本・基礎がしっかりしていなければ、その問題だけの垂直な解法(丸暗記)のみに頼る傾向に陥りやすくなり、結果「あれ?出来ない?」ということになりかねません。
再度、解法や問題の意味を理解し、また学習の深度を深めること。それによって「自分の力」で対応できる「本当の学習の楽しさ」を身につけてほしい時期です。
中学校2年生から中学校3年生に上がる時のポイント
中学校2年生から3年生に上がった段階で意識してほしいことがあります。それは「入試までもう1年を切っている」ということです。この時期から1日という時間の大切さを感じて、実りある日々を過ごすように心がけてください。
例えば「入試前の日曜日」はとてもとても貴重な1日になるはずですが、進級直後の時期の1日は同じ1日でもありがたみを感じることは少ないでしょう。すでにカウントダウンが始まっているという自覚を持ち、この時期から「入試までの年間計画」を立てて、今の時期からでも出来ること、やっておくべきことを個人個人で設定することが非常に重要です。
ポイントとしては、トップレベル高の入試において最もマイナスになるのは「理科・社会での得点の取りこぼし」です。英語・数学は積み上げ型で一度身につけてしまえば、あとは錆び付かないように気を付けておけばいいのですが、理科・社会はそうはいきません。意外と成績優秀なはずの生徒さんが「理科・社会で足を引っ張られた」というケースは非常に多いのです。
また、熊本県の入試問題は一筋縄ではいかない問題も多く出題されます。難問に打ち勝つために必要な要素は「揺るぎない知識」と「演習量」という土台に加え「対応能力」です。これらを備えることで、どんな問題がきても動じない「精神的な余裕」が生まれます。
この春の時期は理科と社会の両方、あるいは、理科と社会どちらかに絞り込んででも、徹底的に復習を行っていきましょう。「理科と社会は得意な教科」と言えるようになるまで理解を深め、受験時の大きな武器になるようにしておくことが肝要です。
またできる限り、国語・英語の読解問題に取り組みながら、繰り返しになりますが、時間のある限り活字を「読む」「読む」「読む」ことを心がけてください。英作文、リスニングについては入試に向けて徐々に温めていきましょう。
中学校3年生のスタートから「高校受験」に向けての準備を
孫子の兵法の一説に【彼を知り己を知れば百戦殆からず】という格言があります。「自分と敵の情勢を把握しておけば、たとえ百回戦っても負けることはない」という意味のものです。「彼=受験問題」に「己=自分自身」に置き換えれば、高校受験に置き換えてもその通りの意味となります。
本格的な受験シーズンに差し掛かる前、まずは中学校3年生に進んだこの時期に「入試についての知識」を揺るぎないレベルまで理解しておくことが肝要です。
一度受験を経験した生徒さんは必ずと言っていいほど「もっと早くから勉強しておけばよかった!」と言います。これは紛れもない本心でしょう。またこのような体験談や感想はいくらでも巷に溢れています。
中学校最後の1年間、モチベーションを高く維持して学習を頑張るために、この時期から入試というものを理解し、夏や秋に実施される入試説明会の内容を「今のうちに」把握しておくことです。
どれだけの時間が必要なのか、どのくらいの知識量が必要なのかを把握する。自分自身を見つめ直し、何が足りていて何が不足しているのかを把握する。もっと力を付けるために、自分自身は何から始めればいいのかを把握する。このステップが重要です。
短期的には思うような結果が出ない、ということも考えられます。それでも諦めず、ひたむきに努力し続けることを「仮想体験」していくことで、高校入試は「自分自身との戦い」であることを身をもって感じ、またある程度理解していって欲しい時期であると言えます。
前述のような意識と計画を持ち、高校受験合格という目標を達成するために、一番効果的かつ理想的な方法は「そういう環境に身を置くこと」です。「真剣」かつ「切磋琢磨」できる環境、苦労を厭わない環境こそ、合格達成への大きな道となると私たち開成ゼミナールの講師一同は確信しています。
信頼、愛情、楽しさなどは一つの目標を達成するための必要条件であり、大前提です。すべてのことが複雑にリンクしつつも、最終的にはシンプルに大きな一本道となって、合格へ辿り着くものと信じています。