ベテラン塾講師が教える!国語の成績を上げる方法
国語は、読解力や表現力など、生活のあらゆる場面で重要な能力を高める科目です。しかし、「実力がなかなか上がらない」といった壁にぶつかる学生も少なくありません。
ここでは、ベテラン塾講師が国語の成績を上げるためのポイントを分かりやすく解説します。
1.国語の成績が上がらない原因は?
はじめに、ここでの「国語の成績」とは「初見の問題を解く力」と規定したいと思います。(学校の定期テストの場合は、出題されるものが決まっていますので、範囲のワークを何度も解き、ノート・プリントなどを、実際の授業をイメージできるまで繰り返し確認し、覚えるべき事項を覚えるようにしましょう。)
語彙力の不足
国語の成績が上がらない根本的な原因は、ずばり「語い力の不足」です。ある言葉を知っているということは、その言葉の指す物事や、概念・世界を知っていることにつながりますので、「理解できる世界(物事・概念)が狭い」ということもできます。その文章で書かれている物事について知らないので、本文の内容を想像ができず、そこで話題になっていることも分かりません。当然、問題が解けるはずがないということです。今の私の感覚からすると、今の子供たちは知っている言葉がびっくりするくらい少ないです。
経験値不足
また、「経験値不足」という原因もあります。問題に不慣れであるために、「問題文のどこに注目するのか」「こういうことを聞かれたら、普通こう答える」「こういう文は答えにならない」などのいわゆる「作法」のようなものが分からない状態です。
メンタル
最後に、メンタルの問題も挙げられます。必要な力は付いているのに、なかなか結果が出ない場合はこれが原因です。「国語が難しい」「解けない」と後ろ向きなことを考えながら解こうとすると、子供は不思議となかなか解けないものです。
2.国語の成績を上げるためにできることと重要なポイント
前段で挙げた現状に対して、できることや重要なポイントを確認していきます。
語い力が不足している場合にできること
まず「語い力が不足している」場合は、語いの獲得が不可欠となります。これを避けていては、この問題は解決することはありませんし、中学生になっても、高校生になっても、下手をすると大人になってもつきまとう問題になります。
一時的に問題を解けることがあっても、それはたまたま好きな、知っている世界の話が出ただけで、違うテーマになったら元通りです。
この場合の学習方法の王道が「読書」です。読書をすれば様々な言葉に触れることができます。しかもその言葉が使われる場面や雰囲気も一緒に感じることができますので、言葉の理解にはうってつけです。
そのため、簡単で興味を持った小説からで構いませんので、分からない言葉を確認しつつ、できるだけ場面を想像しながら読むと良いでしょう。小説等がつまらないという子供も多いと思いますが、その場合、まだはじめの方しか読んでいない子供が多いです。導入だけを読んで面白いと思える本はなかなかありません。面白いのはその後です。
それ以外には「たくさん話をする」ということをしてほしいです。
そして、その中で出てきた、分からない(微妙に分からない)言葉についてすぐに周りに尋ねてください。テレビを見ているときも同様です。根本的な語い力の育成にはこれが一番必要かもしれません。
辞書的な意味でなくて、感覚的な説明で十分です。昔はこのように語いを身に付けていたはずです。残念ながら「今度先生に聞く」では、意味がありません。次に先生に会うまで、その言葉を覚えていないからです。
経験値不足の場合にできること
次に「経験値不足」の場合には、たくさん問題を解くことが良いでしょう。
ただし、「何となく」では意味がありません。問題文に注目し、何を聞かれていて、何がヒントで、問題文に対応するものが本文のどこに書いてあるのかをきちんと確認してください。言葉の言い換えに注意しながら行うとやりやすいかもしれません。
メンタルが問題になっている場合にできること
そして、メンタルが問題になっている場合ですが、国語はメンタルが大きく影響する教科です。難しい、解けないと思っていると不思議と解けません。文章は難しくてあまり理解できなくても、よく考えると、問題はある程度解けるものです。聞かれていることを確認し、条件から場所をある程度限定して探していきましょう。とにかく「できる」と思って、前向きに探すことが大切です。
ただし、国語は他教科と違って、文章・問題が違えば解き方も見え方も変わってしまいます。そのため、臨機応変さ(応用力)まで求められるので、成長が点数として見えてくるまでにはかなり時間がかかるものだと理解して取り組みましょう。
3.国語の成績を上げるためにご家族が協力できること
ご家族の手助けが大きな力を発揮するのは、前項で挙げた「言葉を教えてあげる」というところです。これを継続的にやろうとすると、本当に大変だと思います。
ですが、一朝一夕では語い力は身に付きません。語い力は、子供がそれまでの全人生で身に付けてきたものの集大成です。外部の力を借りることも考えられますが、例えば塾の国語の授業はおそらく週に1~2回行われる程度でしょうから、語い力育成の手助けにはなりますが、単独で語い力を根本的に変えるほどの影響力は持ち得ません。身構える必要はありませんので、子供とのコミュニケーションの1つくらいの気持ちで実行してみてください。
まとめ
国語の成績を上げるには、日々の取り組みや学習習慣が非常に重要です。まずは文章を「読む力」を養うため、質の良い読書や文章問題を継続的に行いましょう。また、「書く力」を高めるためには、自分の考えを整理し、的確に表現する練習が欠かせません。そして、文法や漢字といった基礎的な知識をしっかりと身につけることが、安定した成績につながります。
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